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古事記とホツマツタヱ

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昨日、今月発売の新刊『はじめてのホツマツタヱ』の見本が届きました。

見本が届くときっていうのはいつもワクワクドキドキするもんです。

で、包装を説いた瞬間にインクの匂いが広がって、目と鼻で幸せを味わいます。

嬉しい瞬間。

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このホツマツタヱですが、以前から興味はあって、参考文献を持ってはいたんですが、

難しそうで、ちゃんとは読んでいませんでした。

で、今回、はじめてしっかりと向き合い、通して読んでみたんですが、

「ほほ~~」「は~~~」「なるほど~~~」の連続で、古事記を読んでる人なら誰もが興味を持つ内容です。

アマテラスが男だったというのは他の本でも読んだことがありますが、それだけではなく、

妻が誰で、側室が何人いて、お祖父さんや叔母さんは誰で、とか、

物語性がしっかりしてて、古事記よりもそのあたりのリアリティはあります。

通して読んだ印象は(といってもまだ全体の三分の一ですが)、『ロード・オブ・ザ・リング』っぽい。

いや、ストーリーがどうこうではなく、壮大な神様ファンタジー小説、みたいな。

なんというか、スケールがでかい印象です。

 

で、古事記と全然違うところは、歴史以外のことも語られているということ。

和歌のこととか、結婚のこととか、子供のこととか、食のこととか、生活全般にわたって、

独特の見解が語られています。なので、これは歴史書とは違うんですね。

跡継ぎはとても大事なので、妻に子供ができない場合は妾を持ちなさいとか、

今の価値観ではとても受け入れられそうもないことや、男女の産み分けまで書いてます。

まあ、びっくりです。

 

で、難解なのはやはり神様の名前。

古事記につまずいた人の理由はたいてい、神様の名前が多すぎてってとこだと思うんですが、

ホツマツタヱのほうがやっかいです。登場人物がムチャ多いうえに、呼び名がたくさんあるから。

しかも名前が似てたりするし。僕も最初かなりここでは苦労しました。

で、解消すべく、名前はひとつに統一しました。で、五十音順の神名一覧をつけ、さらに主要な神様の系図もつけました。

主要な神様の名前が入ってくれば、あとは比較的すんなり。

縄文時代の言葉なので、難しいところもありますが、あまり気にせず、読み飛ばしちゃってください。

全体を通して読むと、さきほどの「ほほ~~」「は~~~」「なるほど~~~」となります。

 

中でも少しは触れていますが、言葉遊び的なことが多く、ほんとはものすごく奥が深いです。

でも、そのあたりは特に解説は付けず、さらっと行ってますので、

詳しく知りたい人は専門書を読んでみてください。

 

あと、やっかいなことがひとつ。

今回、1章(1アヤ)から16章(16アヤ)までの掲載ですが、

なんと、時系列になっていません。

これ、僕も不思議なんですが、原文がそうなんだから仕方ないです。

アマテラスのお姉さんのワカ姫(ヒルコ)の話から突然始まります。

しかもあまり全体のストーリーとは関係ないことを綴っています。

しかも、言葉の説明なので、ちょっと難しい。

ここで挫折せず、2章(2アヤ)から気持ちを新たに読んでください。

ここからはある程度、時系列になっていますので。

 

で、具体的にどんなことが書いてあるのか・・・。

各章の内容をざっくりご紹介します。興味を持たれた方はぜひ、『はじめてのホツマツタヱ』をご高覧ください。

 

『はじめてのホツマツタヱ』天の巻 各章 あらすじ

1アヤ)イサナギとイサナミの娘ワカ姫の成長を物語る。利発で好奇心に富む姫と里親の住吉翁との問答が微笑ましい。和歌の秘めたる生命力と禊ぎ祓い能力を解き明かし、「アワ歌」の教化を紹介する。

2アヤ)アマテル大御神の皇位継承者オシヒトが、婚礼前に義父から歴代天神の治世を教え授かり、夫婦神の睦び合いを学ぶ。雛祭りや床神酒、三三九度のルーツにふれる教えが興味深い。

3アヤ)イサナギとイサナミの御子は四神。だが、宮殿は五つある。その謎をツワモノヌシ神が長老カナサキに問う。両神の婚礼儀礼と国土開拓に関わる原初の物語が平易に説かれる。

4アヤ)日の神アマテル大御神のイミナ(斎名)は「ワカヒト」。太古における皇室中興の祖である大御神の生い立ちとその名前の意味を長老オオヤマスミが説く。トヨケ大神の真実が語られる。

5アヤ)オオナムチが、和歌の枕詞の奥義を問うたところワカ姫の夫、碩学で知られるオモイカネが『禊ぎの書』をひもといて答えていく。イサナギのヨモツヒラサカでのコトダチの真意を説く。

6アヤ)「道の奥」を修めた大御神は、富士山の麓に都を建てる。皇位継承者の先細りを危惧して十二妃が配された。皇后セオリツ姫との出逢い、五男三女の御子たち、甥っ子たちの消息を物語る。

7アヤ)太平の世に魔が差した、シラヒトとコクミらの悪行が天朝に告発される。迅速に処断したが、悪の根が残り、ソサノヲが捲き込まれていく。「天の岩戸隠れ」の真相が詳細に物語られる。

8アヤ)シラヒトとコクミら悪のわだかまりが、類が友を呼び、ハタレの大乱となり天朝を揺るがす事態に。イフキドヌシ、フツヌシ、タケミカツチ等の神々が大御神の知恵を授かり征伐に赴く。

9アヤ)道を誤ったソサノヲは下民となり流離うが、純真な心からある姫をオロチから救い、更正の端緒を得る。後にハタレ根の征伐に参画し己が心の「ガ」と決別し出雲に八重垣を打ち立てる。

10アヤ)出雲のオオナムチは、父神ソサノヲの後を継ぎ、豊かな国づくりを成し遂げるが、満れば欠けることわりか。慢心した出雲へ「カシマダチ」にタケミカツチとフツヌシの剛勇がゆく。

11アヤ)皇后セオリツ姫のとの皇子であるオシホミミに皇位を継承することを決めた大御神。皇位の象徴たる三種の神器の委譲が詳細に語られる注目の章。アマノコヤネの若き日のエピソードも。

12アヤ)オシホミミとタクハタチチ姫との婚礼の晴れやかな場面に、身代わり人形(アマガツ、カンガツ)のいわれが説かれる。ハヤアキツ姫が障りを除く神歌を添え作成した人形のルーツは大御神に。

13アヤ)天朝の国家運営の基礎は『妹背の道』にあった。新政を践むオシホミミがアマノコヤネにその教義を授かる。メヲの原理、竈神の意味、鈴鹿の教え、行き来の道、最重要哲学が次々と説かれていく。

14アヤ)世継ぎを得ることは、人としての基本の願いであり、家内安全ひいては国家安定の基礎でもある。大御神が直々に講話して、天御祖を祭る祭儀と、受精妊娠の神秘を解き明かしてく。

15アヤ)聖なる父神ですら「穢れる」ことがあるのかとの子神の問いに、大御神がやさしく教え諭す。天地創造と物質の成り立ちから説いて、食物選択の大切さを具体的に教えて下さる。

16アヤ)アマノコヤネと婚姻したタケミカツチのヒトリ姫。めでたく妊娠した姫に、大御神が医術に長けたコモリを派遣する。胎児の様態と妊婦の呼吸数変化など不思議な講義。ヒタチ帯のルーツも明らかに。

 

 

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