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『はじめてのホツマツタヱ』勉強会メンバーと出雲旅⑬ 熊野大社

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八重垣神社を後にしてお次は熊野大社です。出雲大社と並び、出雲国一之宮。

一之宮っていうのはその地域で一番社格の高い神社のこと。この後に二之宮、三之宮と続きます。今回の出雲旅で一番最初に訪れた佐太神社は出雲国二之宮ですね。

普通は一之宮って古代の行政地域の1国に1つと決まってるんですが、ときどき2つあったりします。神社同士で一之宮争いがあったりして、時代によって変わったりもしてるみたいです。

ちなみに越中国には、射水神社、高瀬神社、気多神社、雄山神社と4つもあったりします。武蔵国一之宮も氷川神社と小野神社がありますね。

で、熊野大社。こちらもかなり格式高そうな神社です。

川を渡って正面にご鎮座。

御祭神は加夫呂伎熊野大神櫛御気野命かぶろぎくまののおおかみくしみけぬのみことと称える素戔嗚尊。ようはスサノオです。

熊野っていうと、和歌山県の熊野三山を思い出す人もいると思います。あっちも本宮大社で祀られているのはスサノオです。全国の熊野神社もみんなスサノオ。となると、じゃあ、どっちが最初の熊野なんだ? と思ってしまうのですが、どうもわかりません。一説によると、出雲の熊野の分霊を和歌山にもっていったというのがあるんですが、どうなんでしょうね。

全国に散らばってる熊野神社の総本宮は和歌山の熊野本宮大社となっているので、出雲の熊野大社はなんか孤高の存在みたいでちょっとかっこいいですね。

橋の上から見た川の流れ。ここ好き。時間があったら土手でまったりしたかった。

須佐神社もほんとはこんな感じだったんですが、真っ暗であんまりよく見えなかったので、なんか取り返した気分です。ここ、桜の木が土手にあるので、春は素敵なんでしょうねえ。

狛犬はお尻を上げた出雲型。かっこいいです。

重厚感のある拝殿。向かって右にイナダヒメを祀る稲田神社、左に母イザナミを祀る伊邪那美神社があります。

お母さんはいるのにお父さんのイザナギはいないの? と思われる方も多いかと思います。そうなんです、お母さんのイザナミを祀る神社はけっこうあるんですが、お父さんのイザナギを祀る神社はそう多くないんですね、出雲では。なんか可哀そう。男としては複雑な気持ちです(笑)。

ちょうど紅葉がきれいでした。

で、ここは火にまつわる神事があることから、火の発祥の神社ということで「日本火出初之社」(ひのもとひでぞめのやしろ)とも呼ばれています。

火を起こす道具として「燧杵」(ひきりきね)と「燧臼」(ひきりうす)という道具が境内の鑚火殿(さんかでん)に保存されています。

毎年10月15日に出雲大社の宮司が祭事に使用するために、この杵と臼を借りるために訪れるのですが、その際にお土産として持ってきたお餅を、熊野大社側の人が、ああじゃこうじゃと文句をつけるという、変わった行事があります(亀太夫神事)。

なんか、こんな神事が残っている背景にいろんな事情がありそうで、とっても興味深いです。

この神社もなかなか立ち去るのが惜しい神社だったのですが、なんだか薄暗くなってきました。暗くならないうちにすべての行程を終わらせないと思い、鳥居近くでそわそわする素振りをして、みんなを促します。

ということで、熊野大社の参拝終了。

さあ、残すところあと1社。出雲旅の最後に訪れるのは神魂神社です。

つづく。

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