本の紹介DETAIL

台湾の表層と深層~長州人の熱情と台湾人のホンネ~

発売 2017/02/11
仕様 四六判・ソフトカバー・256ページ

福屋利信著

¥1,650(税込)

商品概要
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親日感情を育てたのは長州人だった!?
歴史からポップカルチャーまで、複眼で見たリアル台湾。

「台湾と台湾人の表層から深層へと日本人の関心と理解は深まるべきだ。それは、悲しい歴史を乗り越えて、言いたいこともぐっと呑み込んで、それでも親日でいてくれる「世界一の親日国台湾」に対して、日本人として示すべき礼儀であろう。
日本と台湾の関係が増々密になれば、領海問題や歴史認識問題などのセンシティヴな課題を抱える東アジアの政治・経済の安定に、必ずや何らかの貢献ができるはずだ。まずは台湾をもっともっと理解することから始めてみよう!」(著者談)

~読者の声~
・「台湾の人たちは日本のことをよく知っているのに、日本人は台湾のことを驚くほど知らない、と著者は嘆く。というより、台湾の人たちが日本のことをよく知っているという事実すら
知らない日本人も少なくないのではないだろうか。
しかし、本書で深く掘り下げられているように、台湾の近代化に貢献したのはまぎれもなく日本であり、それゆえに台湾の人々は反日どころか親日感情を抱いてくれているのである。そんな台湾のことを知らないままでいるのは、なんともったいないことか!
台湾での知名度の高さは、桂太郎でもなく、乃木希典でもない。児玉源太郎をはじめとする長州人が台湾の近代化に大きく寄与した史実を、著者は同郷が長州である地の利と縁を活かして、深くかつ丁寧に説明してくれる。
著者はまた、台湾と日台関係の詳説から、両国民の国民性、ひいては日本人のグローバル化論までも結びつけて考察していく。「日本人にとってのグローバル化とは、日本人としての自己を保持しつつも、他国の文化や価値観に対して柔軟であること」というのが著者の信念とのこと。その「日本人としての自己」とは、奇しくも台湾の人々が日本の統治時代に学んだ「自己犠牲」「誠実」「勤勉」「責任感」といった「日本精神」にほかならないように思えた。
そうした日本精神が日本人の間で失われつつあるように感じられると、逆に台湾側からイメージされているのは、なんとも皮肉なことであり、日本とわれわれ日本人にとっては危機的状況であろう。「日本人らしくない人」が「グローバルな人材」などと思う風潮が一部、世の中にあることも残念なことだ。
台湾および日台関係を歴史的・文化的に知るだけでなく、日本人にとってのこれからのグローバル化のあるべき方向を、あらためて考える機会を与えてくれる良書である」
・「「歴史は流れで覚えよ。縦と横のつながりを意識せよ。」という歴史の先生に教わった言葉通りの本であり、これまで頭の中でばらばらだった歴史上の出来事や、日本と台湾との関係が一本の筋としてつながった。
特に印象的だったのは、日本ではほぼ無名に近い偉人たちにスポットを当て、彼らがいかに台湾の近代化に影響を与え、また台湾の人々が彼らを今でも慕ってくれている事実である。「日本精神」を引き継いでいる台湾の人々と比較すると、今の日本人はどうだろうか。偉人に学ぶ、過去の日本人に恥じない生き方をする、そのような日本人はどれくらいいるだろうか。本誌には台湾人へのインタビューが掲載されているが、その中に「日本人は、すごく真面目なイメージだったが、その日本人の美徳が、日本の若者の間で崩れ始めていると危惧する」という回答がある。
また、本誌で書かれている内容をもっと深く知るための映画や音楽等のポップカルチャーが紹介されていることも特筆すべき点である。特にこれまで台湾映画を見る機会が少なかったため、大いに興味をもつことができた。
台湾についてあまりよく知らない人には入門書として、よく知る人にも新たな発見が見出せるお勧めの一冊である」
・「台湾は「世界一の親日」とよく言われる。昨年、実際に台湾を旅行してみて肌で感じた。だが、「それはなぜ?」と考えたことはなかった。この本は、その疑問を想起させてくれ、なおかつ丁寧に回答を提供してくれている。筆者は、日本が台湾を植民地とした時代の治世の方が、日本の敗戦後、日本に代わって台湾を支配した蒋介石国民党の治世より良かったという「比較論」の中での親日である、と結論づけている。加えて、筆者は。日中国交正常化の際、台湾を切り捨てた日本の苦しい立場に言及しつつも、それでも親日でいてくれる台湾に対して、日本人は、台湾人が歴史的悲劇を乗り越え、言いたいこともぐっと呑み込んでくれている事実を知っておかねば、「日本人として礼を失する」と警鐘を鳴らしている。この本のおかげで、私の「親台感情」は、随分深まった」

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